坪川、MIP賞とレシーブ賞ダブル受賞

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坪川、MIP賞とレシーブ賞ダブル受賞

2017.12.03 更新

坪川、MIP賞とレシーブ賞ダブル受賞

坪川、MIP賞とレシーブ賞ダブル受賞 [女子]▽決勝戦(12月3日・大田区総合体育館)

本学3(14-25、25-22,16-25、25-21、15-12)2筑波大(関東1部3位)

スタメン=レフト兼若真由④-坪川夏音④、ミドル奥山奈映④-及川真夢③、ライト宮下聖果②、セッター比金みなみ主将④、リベロ若松佳奈美④。

感動、感激、涙腺が緩む−。初めて見る母校の大学日本一、メモを取るペンが震え、文字が躍っています。マッチポイントを宮下が決めた瞬間は忘れることはありません。

抱き合い、笑顔と涙がないまぜになったコートの選手。一気に飛び出すはずのベンチの選手には戸惑いも。采配1年目の秋山美幸監督は現役時代に2連覇を達成していますが指導者としての頂点は格別なものがあるのでしょう、目頭をそっと拭い、喜びを噛み締めているようです。指揮官として過去4度この栄光に導き、50年を一区切りにバトンタッチした生瀬良造前監督は嬉しさを押させきれない様子。大学クイーン初体験の平澤典男部長先生は、何事にも沈着冷静なのに、この時ばかりははしゃいで見えます。

最も印象に残った選手に与えられるMIP賞を坪川が受賞して、選手たちがベンチへ戻ってくると胴上げです。「生瀬さんを胴上げする」高木晴香主務④が口にしていたことが現実に。真っ先に生瀬前監督、平澤部長、秋山監督、比金主将、坪川が歓喜とともに宙に舞いました。

〽我が母校青山! 表彰式後、大きなグリーンの輪から響くカレッジソングは、誇らし気でした。

 

番狂わせに思える試合展開

4年生のキャリアと下級生の頑張りに加えて的確なベンチワークで勝ち取った優勝は、スタンドから見ると“番狂わせ”に思える試合展開でした。

第1セット、得点14と圧倒的に打ちのめされ、「ボロボロだったから、こりゃダメだ、と思った」と応援の本田和彦さん(緑楯会幹事)。ベンチの生瀬前監督さえも「ダメかも…」東日本インカレ決勝戦(0-3筑波大)が過ぎったのでしょうか。

しかし、選手たちには、秋季リーグ戦でストレート勝ちした思いが支えだったのか、少しもひるみません。第2セット、青学らしさを発揮します。それは、“拾って繋いで勝機を待つ”。執拗なブロックと連動した守り、セッターの機を見て敏なトスワーク。スパイクはココという時以外は思いっきり打たず、相手ブロックを最大限利用するのです。チーム全員がこの気持ちをもって、粘り強く戦うことで勝機をつかみ取ったのが、この2セット目。12−14から2枚替え、比金→山野辺輝④、宮下→野嶋華澄②で勝負に出ます。強打で15点目を取られますが、坪川のサーブで筑波を崩すと、サービスエースを挟んで及川真のスパイク、連続ブロックなどで5連続点をマークして17−15と逆転して流れは青学。20−20で兼若を立石優華&#9313に代えて守備固めをすると相手のスパイクミスと奥山のサーブポイントで22−20。後は奥山、坪川、奥山と決めてセットオールとしました。
 
坪川、MIP賞とレシーブ賞ダブル受賞

(以上写真はいずれも女子バレーボール部提供)

179㎝と178㎝、高さとパワーのサイドエースを持つ筑波に対し、166㎝(坪川)と170㎝(兼若)の本学。決定力の差は歴然としていますが、バレーボールは打ち合いだけでは決まりません。第1セット同様に第3セット、サーブで崩された本学は第4セットで再びよみがえります。「ボールを自分のコートに落とさず、相手コートの空いているところへ落とせばいいのよ。強く打つても、ゆるく落としても1点は1点」(白井貴子さん=1976年モントリオール五輪金メダリスト)。この言葉を絵にかいたような攻防。叩きつける筑波のエース。兼若、坪川の巧打、軟打。その間隙を縫って、宮下、奥山、及川真が時に鋭く、時に軟攻で相手守備を崩します。3連続点を2回続け7−3で始まったこのセット。攻守が逆転したかのように本学は常にリードします。14−12から例の2枚替え、守備固めで18−16と2点リードを保って終盤へ。比金の苦心のトス回しに応えるように宮下、奥山、兼若が得点を重ね22-20と追い込むと、浮足立った相手エースが連続スパイクミスして勝負あり。セットポイントは坪川が巧みにブロックアウトを取ってフルセットへ持ち込みました。

流れを引き継ぐように最終セットは本学のリズム。及川真のブロックを挟んで宮下、兼若の巧打などで5-2。読みの良い及川真がまたブロックを決めて6-3になると、ベンチは早くも2枚替え。サーブカットの崩れから9-8と追い上げられますが、ここで相手にセッターのドリブルとスパイクミスが続き11-8。ここが勝敗の分かれ目となりました。12-10で宮下がスパイクを大きく外して1点差となりましたが、その宮下がミスを挽回する強打を決め、兼若が巧みに攻めて14-11、マッチポイントを握ります。比金主将の気持ちは、青学のこれからをサウスポーの宮下に託したいのでしょう。優勝ポイントのトスは宮下へ。が、力が入りすぎたか、スパイクアウト。14-12。トスはやっぱり宮下へあがります。大学日本一を祈る応援席、ベンチ、部員全員の思いを込めてライトからのスパイクが決まりました。その時、12月3日午後3時37分。「やったー!」「勝ったぞー!」「4年生、ありがとう!」こみあげてくるものがありました。

正に執念の勝利でした。今季掲げた目標は「生瀬さんを胴上げしよう!」。しかし、春季リーグ戦は3位、東日本インカレではあと一歩まで行きながら筑波大に完敗。今度こそ!の秋季リーグ戦はやっとの思いで4位。後がなくなって今年度最終戦、全日本インカレを迎えたのです。「ここで負けたら…。絶対勝とうね」気持ちは一つ。コートも、ベンチも、スタンドも。直向きな女子学生の願いを女神は見放しませんでした。コートで宙に舞う生瀬前監督、支え挙げる教え子の目には涙、やり残した宿題をやり遂げた達成感がありました。

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