緑楯会の主目的はOBOGの親睦

  • 青山学院大学体育会バレーボール部OB・OG緑楯会青山学院大学体育会バレーボール部OB・OG緑楯会
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緑楯会の主目的はOBOGの親睦

2019.06.01 更新

部活の指導体制もまた大きな課題

  2019年5月25日は青山学院大学男子バレーボール部にとっては忘れられない日となりました。創部73年目にして初めて1部に昇格、1、2部入れ替え戦で慶応大を3-1で破ったのです。実に5度目の挑戦で大願成就。遠隔指導14年目の小早川監督のご苦労に感謝すと同時に、自主性と創造性をもって戦ってきた学生に拍手を送ります。

緑楯会はOB、OGの親睦を図ることが主目的ですが、その一方で部活動の活性を常に考えています。部活動の浮き沈みは指導体制によって左右されることは言うまでもありません。監督を選ぶにあって苦労の多いのは今も昔も変わりませんが、各部ともそれなりのルールを持っています。バレーボール部では、監督についての会則はありませんが、OB・OG会緑楯会で話し合って監督適任者を選び、大学側(部長)へ申請してきました。アメリカンフットボール部では、「監督は青学大OBに限る」「任命権は部長にある」「部長が委嘱状を交付する」などの会則があって、OB会には(任命権がないので)監督を罷免する権利はないとのことです。

体育会各部のほとんどは、謝金など金銭的なことも考慮して、時間の許すOBやOGで、指導というか面倒を見てきた、というのが実態です。そんな中で、バレーボール部OBの生瀬良造氏は1965年卒業、学職員になって以来、定年退職後も含め女子部監督として50年間(2016年退任、OGの秋山美幸さんにバトンタッチ)陣頭指揮を執り、輝かしい成績をあげて、青山学院大学の名前を広くアピールしました。

バレーボール部男子はかつて、東京教育大(現筑波大)、慶応大などのOBに一時的に指導をお願いしたこともありましたが、監督は本学OBが務めてきました。仕事の傍らの指導には限界があり、2部、3部を行ったり来たりとは言え、そのご苦労には今もって感謝の言葉しかありません。その一方、1部リーグで実績を上げ「強化指定部」にもなった女子には水を開けられてきました。

そんな中で、“スポーツ推薦制度”(スポーツに優れた者)で実績のある選手が入部するようになり、実績のある指導者を求める機運が高まったことは確かです。部員たちへの説得力を考え、2006年に本学OB以外から初めて小早川啓氏(日体大―日本鋼管)を監督に迎えました。現役時代のキャリアに加え、1994年にはこれも外部指導者では初のコーチを務めて本学のレベルを掴んでいることなどを踏まえての決断だったのです。ただ、同氏は広島在住とあって、監督にとっても部員にとっても消化不良になる体制でしたが、これを補ったのが首都圏在住の二人のレジェンドスパイカー。泉水智氏(東海大―NEC)とその後を引き継いだ小泉伸一氏(日体大−日本鋼管)。お二人はコーチとして監督の思いを部員に伝えたのです。金欠のOB会はただただ頭を下げるのみ。監督もコーチもボランティア同然の苦節10年、2016年秋季リーグ戦で創部初めて1部との入れ換え戦に臨みました。しかし、1部の壁は厚く、以降チャレンジすること4度目も打ち破れないでいましたが、上記の通り“5度目の正直”はあったのです。

外部指導者では陸上競技部長距離グループ駅伝が原晋監督(中京大OB)の下で脚光を浴びています。これを否定するつもりはありませんが、願わくば能力のあるOB、OGを何らかの形(職員採用がベスト)で大学に残して、後輩の指導をさせてほしい、というのが各部のOB会、OG会の願いでもあります。

運動部の活動にはお金がかかります。ユニホーム代、合宿費、遠征費に加え、飲み食い代もバカになりません。もちろん部へは大学から活動費、監督への謝金も支給されますが、部員個々の持ち出しは少なからずあります。その分をOB、OGたちが会費を集めて、バックアップしているのですが、現時点(2019年3月)のバレーボール部男子に関しては、年会費の徴収も儘ならず、それすら真面に出来ていないのが現実です。

(文責・奥本浩平)

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