2017年度秋季リーグ戦女子1部 異例3連戦
2017.10.10 更新
想定外だよ 国士館大、日体大に連敗
異例3連戦 2017年度秋季リーグ戦女子1部
2017年度関東大学バレーボール秋季リーグ戦女子1部は7、8、9日、異例の3連戦を行い、本学は1勝2敗で通算4勝3敗となり、4試合を残して「優勝」の二文字は、ほぼなくなりました。本学は第5日の7日、日本女子体育大体育館で早稲田大をストレートで下しましたが、会場を青学相模原体育館へ移した第6、7日(8、9日)は国士館大に2-3、日本体育大に0-3と連敗しました。この結果、全勝の東海大、1敗の嘉悦大、2敗の筑波大、日本体育大の順で、3敗の本学は国士館大と並んで5位(第7日終了現在)。本学の残り試合は嘉悦大、日本女子体育大、筑波大、松蔭大で、全勝しても優勝の目はないでしょう。
守り、繋ぎ、トスの小さなミス多い
[女子]▽1部第7日(9日・青山学院大相模原体育館)
本学(4-3)0(19-25、28-30、18-25)3日本体育大(5-2)
スタメン=レフト坪川④-宇治川③、ミドル奥山④-及川真③、ライト宮下③、セッター比金主将④、リベロ若松④。
3敗目を喫した瞬間、選手たちはガックリ、スタンドはガッカリ。平成25年秋以来の優勝どころか、昨秋季2位、今春季3位と続いたトップ3も怪しくなってきました。
勢いよくダッシュ! とは行きませんでした。第1セット、互角の滑り出しも9-8から奥山、宮下のスパイクミスもあって5連続点を与えて主導権を握られました。12-16から2枚替え(比金→目黒①、宮下→山野辺 ④)、さらにピンチサーバーの根岸?が相手守備を崩して16-18としましたが、流れに乗り切れません。17-20からは逆にサーブで揺さぶられ、決定的な3連続点を許してしまいました。
カギは第2セットでした。1-4で宮下がブロックに捕まって4点差になると宮下を野嶋華澄➁に代えて一呼吸入れます。落ち着いた展開から本学は徐々にリズムをつかみ、12-12で例の2枚替え。16-18から目黒の好サーブで3連続点を奪って、この試合初めて中盤でリードします。が、突き放せません。2枚替えを戻して、20-21で長いラリーを宇治川で取ると、及川真がブロックを決めて22-21。次の1点が欲しい本学に、そのチャンスが来ました。ラリーから比金がライトへ2段トス…が、ドリブルの反則で同点に。ライトから2年生エースに決められ22-23、宮下がスパイクを吹かしてセットポイントを与えました。
ところが、踏ん張ります。宇治川、及川真が強打を決めてジュースに持ち込みました。24-25から相手ミスと及川真のダイレクトスパイクで26-25、待望のセットポイント。その後も坪川の強打で27-26、あと一本まで行きましたが、粘りもここまで。28-29から宮下の苦し紛れのフェイントを叩き落されました。
第3セットは勝負になりません。本学は繋ぎ、トスなど小さなミスが目につき、自滅状態。相手ライトエースの攻撃をほしいままに受けて、打ちのめされた格好になりました。
早稲田戦で思ったことにプラスするとすれば、セッターのトスさばきを加えます。とりわけオープン、2段のトスが不安定。短かったり長かったり、ネットにくっついたり離れたり。これでは、それでなくても決定力がないといわれるサイドスパイカーはたまりません。昨秋季、今春季と得点源だった宮下の存在が薄いのは、セッターに起因しているのではないでしょうか。(文責・奥本浩平)
その他の試合、東海大(7-0)3-0国士館大(4-3)、嘉悦大(6-1)3-2日本女子体育大(3-4)、筑波大(5-2)3-1松蔭大(2-5)、順天堂大(3-4)3-1早稲田大(0-7)、東京女子体育大(3-4)3-0宇都宮大(1-6)。(注)校名横カッコ内は通算成績。
どこへ行った“粘りの青学バレー”
▽1部第6日(8日・青山学院大相模原体育館)
本学(4-2)2(18-25、19-25、25-18、25-16、9-15)3国士館大(4-2)
スタメン=レフト坪川④-宇治川③、ミドル奥山④-及川真③、ライト宮下②、セッター比金主将④、リベロ若松④。
予想外の敗戦に、これまでの青学のバレーボール・スタイルを思い起こしていました。守りをベースに粘りのあるプレーこそ、青学らしさ。早稲田戦も、この日も“−らしさ”は見られませんでした。
勝ちを意識し過ぎたのでしょうか。サーブで崩され2−7。タイムを挟んでも流れは変わりません。11−17での2枚替え(比金→目黒①、宮下→山野辺④)で15−18と勢いが出たかと思いましたが、ズルズルと押し切られました。
勝負を分けたのは第2セットだと思います。1セット目の展開そのままに、押されパなしのスタート、4−11。2枚替えで相手の勢いを止めたかに見えました。目黒のサーブをきっかけに12−14。勝負所だ! 一気の逆転! これまでの本学は、そうなったでしょう。が、
ラリーをものにできず、突き放されて13−19。守備固めの根岸③を誤ってフォワードのポジションで投入するほど、ベンチとっても誤算に流れでした。1年生の目黒の働きが目立つだけで、2セットを連取されました。
国士館はこの秋1部へ上がってきたチームです。本学と比べても攻守ともに上回っているとは思えません。後のない第3セット。2枚替えで入るセッター山野辺とライトの目黒を先発させ、2セット目の中盤から後半のリズムにすべてを掛けました。
案の定、奥山、目黒のサーブで崩すと9−6。過去2セットとは真逆です。坪川のスパイク、奥山、及川真のブロックなど21−18。詰めは相手のミスも誘って4連続点で一矢を報いました。
勢いそのままに第4セットも当然3セット目のメンバーでスタート。1、2セットの鬱憤を晴らすかのように、受け身に回った国士館を圧倒します。目黒のサーブが効果的で、ミドル奥山、及川真が速攻にブロックに見せ場を作りました。与えた得点16でフルセットへ持ち込み、春季の優勝争いは伊達じゃないぞ、と言わんばかりに迎えたファイナルセットでしたが…。
2−0で始まった第5セット。サーブカットが乱れて、及川真が連続でブロックに捕まるなどして、あっという間に2−5とひっくり返されます。勝負への気持ちまで逆転して、怪しい雲行きは一向に変わりません。コートチェンジしても変化なし。それどころか本学に思いっきりのよさがみられません。粘り強さはどこへやら、決め手のなさを暴露する形で、思いもしなかった敗戦となりました。
技術的なことはさておいて、「なにくそ!」の気持ちをもって戦わない限り、先は見えてこないでしょう。(文責・奥本浩平)
その他の試合、東海大(6-0)3-2松蔭大(2-4)、嘉悦大(5-1)3-0早稲田大(0-6)、日本体育大(4-2)3-2宇都宮大(1-5)、東京女子体育大(2-4)3-1日本女子体育大(3-3)、順天堂大(2-4)3-2筑波大(4-2)。(注)校名横カッコ内は通算成績。
1年生の目黒安希が目立つようでは
▽1部第5日(7日・日本女子体育大体育館)
本学(4-1)3(25-17、25-23、25-21)0早稲田大(0-5)
スタメン=レフト坪川④-宇治川③、ミドル奥山④-及川真③、ライト宮下②、セッター比金主将④、リベロ若松④。
今季、本学女子の試合を応援するのは初めて。春からの成長を楽しみにしていましたが、2枚替えで入る目黒安希 ①(郡山女大附高出)の活躍以外は、これといった言った変化を見つけることが出来ませんでした。もっともこの試合、早稲田の粘っこい守りが目立ったからかもしれませんが。
本学のスタートは力の違いを見せつけるものでした。宮下、宇治川、坪川が強打を決め、9-6から連続5点を取って流れを決定づけました。早稲田が2点続けてとったのは3回だけ。一方的なセットでした。
大味なゲーム展開の第2セット。0-3から坪川のエンドライン一杯を突く変化球サーブで8連続点を挙げて、あっという間に逆転しました。が、第1セットのようには行きません。このあたりから早稲田に好守からリズムを作られ、強打もフェイントも拾われ、ラリーをものにされて、10-9、12-12と粘られます。本学ベンチはすかさずタイム。一呼吸入ると及川真のサーブで相手を崩して16-12、本学のペースに持ち込んだかに思いましたが、守りの乱れを突かれ18−17と追いつかれます。21−20から比金→目黒、宮下→山野辺 ④で勝負に出る本学。執拗に食い下がり、ここまで4連敗とは思えない早稲田。引導をわたしたのは1年生の目黒です。春季は存在すら知られていませんでしたが、実りの秋は存在感いっぱい。22点からセットポイントまで4点を一人でマークしたのです。
第3セットは、奥山、及川真の速攻、ブロックなどでいきなり14−6。誰の目にも青学の楽勝でしたが、粘りの早稲田にこのセットも守りを武器に食い下がられ、本学が11点取る間に15点も与えました。
春季の3位を上回って優勝を目指す本学。後半戦へ向けて、サーブとブロックをもっともっと強化することです。決定力の低い本学にとっては、まずサーブで崩し、相手の攻撃を絞って、多彩な攻撃で切り返すパターンに持ち込むこと。ブロックは止めるだけでなく守備を助ける手段でもあります。リベロは第2のセッターとして積極的にセットアップしましょう、オーバーハンドで。(文責・奥本浩平)
その他の試合、東海大(5−0)3−1筑波大(4−1)、嘉悦大(4−1)3−0順天堂(1−4)、日本女子体育大(3−2)3−0宇都宮大(1−4)、国士館大(3−2)3−2日本体育大(3−2)、東京女子体育大(1−4)3−0松蔭大(2−3)。(注)校名横カッコ内は通算成績。
以上