監督問題解決へ前進
2022.06.01 更新
男子部監督問題、解決へ大きく前進
すべては学生全員のパワー「嘆願書」
新型コロナウイルス禍と同時進行のように加熱した本学男子部の監督問題。コロナの鎮静を待つように解決への兆しが見えてきました。5月初め、小早川啓監督の退任が明らかになり、山脇昌コーチを暫定監督とし、当面の春季リーグ戦、東日本インカレ(6月22日~26日・首都圏)を戦うことで、左近豊部長(国際政治経済学部教授)と学生・渡辺周馬コーチの間で確認。その後、秋季リーグ戦へ向けてベターな指導体制を立ち上げるために緑楯会OBと学生で話し合うことになりました。
監督問題は、ここ数年くすぶっていました。10年を超えて監督を務める小早川氏は広島市在住とあって、それでなくても直接指導が少ないのに、新型コロナ禍が起きてからは皆無も同然。かねてから地方在住での長期采配に異議を持つ緑楯会のOBから「監督交代、導体制刷新」の声が高まりました。具体的に動き出したのは昨秋季リーグ戦後。田上隆会長は左近部長に監督退任を直談判しましたが、創部以来初の1部昇格を果たした監督と言うこともあって、部長は苦悩をみせて即答を避けました。
越年。オミクロン株で新型コロナ禍は第6波へ。打開へ余念のない田上会長は2月末、持ち回り幹事会を持ち、指導体制刷新を問い、賛同を得ました。意を強くした会長は緑楯会として小早川監督への退任通知を出し、左近部長とも新しい指導体制についてメールで何回となく意見交換。それでも解決の見通しが立たないまま2022年度春季リーグ戦の開幕は迫ります。
そんな中、事を打開したのは学生の団結力、嘆願書でした。3月30日、山本光太主将は左近部長を訪れ、新2、3、4年生11名が直筆署名した嘆願書を持参、小早川監督、山脇コーチの解任を訴えました。これには緑楯会OBの請願を、春季リーグ戦が間近を理由に「撃ち方止め」と言ってきた左近部長も一歩譲って、田島光也(2018年度卒)、渡辺周馬(2019年度卒)両氏の関東大学バレーボール連盟(関東学連)へコーチ登録することを認めました。これによって16日にスタートする男子1部リーグ戦で二人ともベンチに入り、采配を振るえることになったのです。ただ登録上は小早川監督、山脇コーチは残っているばかりか、緑楯会としては田島監督、渡辺コーチ、本多和彦コーチ(1988年度卒)を主張していることもあって、前進はしましたが解決というにはへだたりがありました。
リーグ戦最中、山脇コーチの暫定監督を確認
春季リーグ戦は始まり、監督は当然不在、山脇コーチが軸になって田島、渡辺両コーチともトラブルなく3週(土、日)が過ぎた5月3日。左近部長は約束のこの日、山本主将、宮川優香主務、渡辺周馬コーチと会い、小早川監督の退任を伝え、「そのまま(小早川監督は)名前だけにして、暫定で山脇コーチに監督を担ってもらい、シーズンが終わって落ち着いたら具体的に指導体制について進めよう」と山脇暫定監督で今リーグ戦残り試合、東日本インカレに臨む考えを確認しました。これより先、4月30日、緑楯会から(一社)青山学院大体育会OBOG連合会(体育会OBOG連合会)へ2022年度の男子部(田島光也監督、本多和彦コーチ、渡辺周馬コーチ)、女子部の指導体制を提出。体育会OBOG連合会はこれを大学へ出しましたが事、男子部についてはOB会として学生、部長との連携が不十分だったことを反省しています。す。
小早川氏は3月31日付けで監督退任と言うのに、5月に入って緑楯会の田上会長らOBに電話で退任の報告、なんと1か月遅れです。見えてくるドタバタ劇はさて置き、東日本インカレ後には緑楯会のOBで指導体制についてしっかりと議論して秋へ向けて再出発しなければなりません。
バレーボール部の指導体制は創部以来の男女ともOB、OGも入って決め、緑楯会から体育会OBOG連合会を通して大学へ報告。学生からも大学、監督学生連盟へ提出しています。ただ、今回の様な混乱を避けるためにも緑楯会には部長と密な連携をとることを心掛けることが求められます。
以上