本学男子、ビーチバレーに本格参入

　　　　　　                                      今夏の関東大学選手権に3ペア初出場

　本学男子部がビーチバレーを本格的に参入。第30回関東大学ビーチバレーボール選手権大会は7月8~9日、神奈川・湘南海岸サーフビレッジで行われ、本学男子は創部初、部としてビーチバレー大会に出場しました。少ない部員の中から3ペア（6名）を派遣、いずれも２回戦までで敗退しましたが、本学の部活動に歴史的な1頁を刻みました。

▽1回戦

　高宮エヴァン②・中村來太郎①ペア　1（28-25）0亜細亜大ペア

　黒須謙太④・渡邉優人③ペア　　　　0（26-28）1亜細亜大ペア

　今野大成④・森口永大②ペア　　　　1（28-0）0立正大ペア＝棄権＝

▽2回戦

　高宮・中村ペア　　　　　　　　　　0（17-28）1国士館ペア

　今野・森口ペア　　　　　　　　　0（12-28）1国士館ペア=優勝＝

                                               インドアにも通じるスキルアップ

    ビーチバレーに取り組んだ意義などについて、4年生の黒須謙太に聞きました。「基礎体力の向上と、インドアにも通じるバレーボールスキル向上のため」と強調。とは言え、問題は練習の場所。本学に砂のコートなどあるわけもなく「永福体育館のビーチコートや大森東水辺スポーツ広場で練習しました。砂を掴む感覚やボール、風、日差しに慣れるところから始め、ゲーム形式と各々の足りないところを補う練習を繰り返していました」。砂の上での練習は床のようにはいきません。「（OBの渡辺）周馬さんを含め経験者にも話を伺い、一緒にプレーすることでスキル向上を図りました」。伝統の始まり成るかどうか。「今後のことについては後輩の意志に任せますが、体力作りに加え、インドアと似通っている部分が多くあるため、是非（ビーチの）練習をして、大会に出場して欲しいと思います」。

　　　　　　　　OBでコーチの渡邉周馬さんの存在大きい

     背景にはOBで男子部コーチの渡邉周馬さん（2020年卒）の存在があります。渡邉さんはⅤ.3の東京ヴェルディでは6 人制でプレ―しながら昨年から本格的にビーチバレー大会にも参戦。「ビーチは6人制に役立つ」の持論や日々の行動を目の当たりにしてきた後輩部員たちが賛同し、今回の”決断“に至ったと思われます。そのご本人は今春、東京ヴェルディを退団。ビーチ1本に絞って東京グレートベアーズに入団し、海外の大会にも参戦しています。

    本学のOBでは渡邉周馬さんより遡ること17年、青木晋平さん（2003年卒、トヨタ自動車）が卒業後、ビーチにチャレンジしました。現在はトヨタ自動車でコーチの傍らスロベニアを拠点にコーチ学の勉強中（2024年8月まで）ですが、先の2020東京五輪はビーチバレーボール日本代表コーチとして参加しました。選手としても2013年5月、小川将司さん（フリー）とのペアで第１回ワールドカップ（リオデジャネイロ）に出場するなどプレーヤーとしての実績があります。

     OGでは中野照子さん（1998年卒・小田急）が石坂有紀子さん（フリー）と組んで1996年アトランタ五輪（9位）に出場しています。今注目は内田（現姓長谷川）暁子さん（2008年卒）。2014年11月にビーチに転向して、2017年のジャパン・ビーチバレーボールツアー開幕戦で楠原千秋さん（伊予市役所）と組んで初優勝。その後、トッププレーヤーとして数々の優勝を記録し、本年もアジア選手権、世界選手権出場など日の丸を付けても頑張っています。

　日本のビーチバレーボールの歴史は古くありません。1987年に国際バレーボール連盟公認の第1回世界選手権（ブラジル・リオデジャネイロ）が開催され、日本からも1ペアが参加。この年の8月に神奈川・鵠沼海岸で第1回日本ビーチバレーボール・ジャパンが開催されました。実業団チームとしては沿線下に湘南海岸を持つ小田急がビーチバレーにいち早く取り組み、以来、年を重ねるごとに盛んに。6人制を引退した選手がビーチに転向するのが一般的ですが、室内6人制にとっても技術、体力ともにプラスなるとされ、今では“二刀流”の選手が多くなりました。それでも、ビーチバレーの日本の実力、評価はBクラス以下と言えます。

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