本学、エース欠き無念の2位
2024.06.21 更新
エース高橋の捻挫欠場が響く
本学は準優勝、日体大に0-3
本学、5年ぶり7度目の優勝ならず。第43回東日本大学バレーボール選手権女子大会は能登半島地震復興支援として6月19日から21日まで岩手・花巻市で東日本4ブロックから44校が参加して行われました。本学は準決勝戦で筑波大を3-2で下しましたが、この試合でサウスポーエースの高橋が捻挫。エースを欠いての決勝戦、日本体育大と渡り合いましたが、決定力不足からストレートで敗れました。優勝こそ逃しましたが、春季リーグ戦を沸かせたセッターの河本のほかに、今大会での1年生、扇谷葵衣(ミドルブロッカー、身長176㌢、最高到達点296㌢、大阪・金蘭会高出)、土橋由里子(アウトサイドヒッター、身長171㌢、最高到達点290㌢、埼玉・細田学園高出)の奮闘は本学のこれからに大きなパワーをもたらすことになるでしょう。日本体育大は2年連続8回目の優勝。個人賞では谷島花虹主将④が敢闘賞に、伊藤鈴夏③がリベロ賞に輝きました。
ルーキー土橋、高橋の穴埋め頑張ったが…
▽決勝戦(6月21日・花巻市総合体育館)
本学0(21-25、22-25、22-25)3日本体育大(関東1部)
<第1セット 21-25
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP土橋①、S河本①、L伊藤③。20-24で守備固め谷島→永井②。
序盤、何度か相手にブレイクを許してリードされますが、エドックポロや佐村のスパイクで8-8に追いつきます。中盤も、相手に得点されながらも谷島主将の攻撃で、粘り強く流れを取り戻し、18-18と譲らない展開となります。が、その後、連続ブレイクを許してしまい、最後はブロックを巧みに利用され、セットを落としました。
<第2セット 22-25
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP土橋①、S河本①、L伊藤③。16-17で守備固め扇谷→岸川③、18-18で戻す。22-21で守備固め谷島→永井②。
出だし2連続点を許してしまいますが、土橋のスパイクなどで食らいつき、大きく離される事なく中盤に突入します。その後も扇谷のブロックポイントやエドックポロ、佐村の攻撃で得点し、18-18。しかし終盤、ネットタッチなど自分達のミスが出て2セット目も落とし、後がなくなります。
<第3セット 22-25
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP土橋①、S河本①、L伊藤③。8-12で土橋→岸川③。16-18で守備固め谷島→永井②、20-23で戻す。
序盤、エドックポロ、佐村のレフトからの攻撃で2点ブレイクしますが、3-2から自分達のミスで3-5と逆転されます。中盤も相手の力強い攻撃で6-11と点差をつけられますが、11-15から佐村、谷島主将の巧みなスパイクで3点ブレイクして14-15。しかし、18-19から相手にブレイクされて18-22。途中出場の岸川のスパイク、扇谷のブロックで粘りを見せますが、最後はスパイクを決められてしまいました。
秋季リーグ戦は泥臭く勝負できるチームへ
「春季リーグ戦が4位という結果に終わり、東日本インカレで優勝するためにここまでやってきましたが、後一つのところで取りきれないという自分たちの真の弱さを痛感しました。東日本インカレを通して、自分たちが取り組んできたことへの手応えを感じた部分、甘さを感じた部分をしっかりと振り返り、秋季リーグ戦に向けて、どんな状況でも泥臭く、勝ち切るまで勝負できるチームに成長できるよう努めます。応援ありがとうございました」(谷島花虹主将)
[本学の準決勝戦までの成績]
<予選グループ戦>(3セットマッチ)
本学2(25-10,25-14)0札幌大(北海道1部)
<第1セット 25-10
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP髙橋④、S河本①、L伊藤③。21-7で守備固めエドックポロ→木原③、21–8で戻す。22-8で守備固め扇谷→岸川③。
<第2セット 25-14
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP髙橋④、S河本①、L伊藤③。18-11で2枚替え高橋→S鉾久④、河本→土橋➀、23-14で戻す。
次の試合へ更にチーム一丸で邁進
「開幕戦を勝ち切ることが出来たということ、要所でやりたいバレー、こうしたいというものを体現できたシーンはあったものの、課題となる点もまだまだ浮き彫りになりました。東日本インカレまでの期間に全員で積み重ねてきたものを出し切ると共に、この試合の期間を一人一人がさらに成長したと思えるものにしていく為にも明日からの試合に向けて更にチーム一丸となり邁進して参ります」(小原凜乃④)
本学2(25-14,25-22)0江戸川大(関東2部)=勝者同士の対戦は決勝トーナメント1回戦として扱われる。
<決勝トーナメント>▽1回戦
本学2-0江戸川大
<第1セット 25-14
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP髙橋④、S河本①、L伊藤③。17-11で2枚替え高橋→S鉾久④、河本→土橋①、22-14で戻す。21-13で守備固め谷島→永井②。
<第2セット 25-22
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP髙橋④、S河本①、L伊藤③。17-17で守備固め谷島→永井②。24-21で守備固め扇谷→岸川③。
勝って反省忘れず、ミスで流れ与えた
「第1試合では、勝ち切ることはできたものの、相手のミスに助けられた場面や自分たちのミスで流れを相手に与えてしまった場面がありました。試合の合間で修正点を話し合い、第4試合(江戸川大戦)に挑みました」(谷島花虹主将)
▽2回戦(5セットマッチ)
本学3(25-18,25-16、25-13)0松蔭大(関東1部)
<第1セット 25-18
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP髙橋④、S河本①、L伊藤③。18-12で守備固め谷島→永井②22-17で戻す。22-17で守備固め扇谷→岸川③、22-18で戻す。
<第2セット 25-16
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP髙橋④、S河本①、L伊藤③。21-14で守備固め谷島→永井②。
<第3セット 25-13
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP髙橋④、S河本①、L伊藤③。19–9で守備固め扇谷→永井②。20-10で2枚替え高橋→S鉾久④、河本→土橋①。
優勝へ向けて全員で更に良い準備を
「1日に2試合あるというリーグ戦とはまた違った環境下でありながらも、それぞれがしっかりと準備をして試合に向かうということを体現できました。要所でブレイクポイントを取ったりするなどチームとして得られたものも多くありました。だが、優勝に向けて様々な課題が明確になったこともあったので、明日に向けて全員で更に良い準備をしていきたいと思います」(小原凜乃④)
▽準々決勝戦
本学3(25-19,22-25,25-16,25-23)1東京女子体育大(関東1部)
<第1セット 25-19
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP髙橋④、S河本①、L伊藤③。
<第2セット 22-25
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP髙橋④、S河本①、L伊藤③。18-17で守備固め扇谷→岸川③、18-18で戻す。22-24で守備固め谷島→永井②。
<第3セット 25-16
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP髙橋④、S河本①、L伊藤③。22-13で守備固め谷島→永井②。
<第4セット 25-23
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP髙橋④、S河本①、L伊藤③。16-20で守備固め扇谷→永井②。20-21で守備固め髙橋→岸川③、21-21で戻す。
一喜一憂あったが、修正力に手ごたえ
「春季リーグ戦でも戦った東女体との対戦でした。途中、自分達の攻撃が決まらなくなり、一喜一憂してしまう場面もありましたが、その原因にしっかりと目を当て、入り方を変えたり使い所を変えることで自分達のやりたいバレーを展開することができました。この様に修正力の点で手応えを感じられたことは、非常によかったと思います」(鉾久香凛主務)
筑波大に春季リーグ借り返えした
▽準決勝戦
本学3(22-25,25-19,25-18,21-25,15-12)2筑波大(関東1部)
<第1セット 22-25
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP髙橋④、S河本①、L伊藤③。1-1で、オポジット髙橋→土橋①。13-19で守備固め谷島→永井②。16-22で守備固め扇谷→岸川③、16-23で戻す。
扇谷のクイックで先制点を取ってスタートしました。しかしその直後、髙橋がブロックして降りた際、左足が相手スパイカーの足に乗り、捻挫をするというアクシデントがあり、1年生の土橋が急きょ交替出場します。序盤からエースを欠き、5-8とリードされた状態で中盤に入ります。途中から出場した土橋も奮闘しますが、中盤も相手の攻撃を防ぎきれず11-14と点差を詰められないまま終盤を迎えます。拾って繋ぐバレーを体現し、粘りますが12-19と差を広げられてしまいます。谷島主将らがライトからの攻撃で奮闘しますが、セットを落としました。
<第2セット 25-19
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP土橋①、S河本①、L伊藤③。19-15で守備固め谷島→永井②、24-18で戻す。24-18で守備固め扇谷→岸川③、24-19で戻す。
髙橋に代わって土橋を入れてスタートします。序盤から土橋のブロックを利用したスパイクやエドックポロの鋭いインナーコースへのスパイクが決まるなどしますが、相手も負けまいと応戦し、5-5とお互いに譲りません。土橋のスパイクで2連続得点、佐村のバックアタックなどで9-6とリードします。中盤、エドックポロ、土橋の奮闘により4連続得点し、13-7とリードを広げ終盤へ。相手の攻撃に苦しめられるシーンもありましたが、2セット目を取り返してセットオールとしました。
<第3セット 25-18
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP土橋①、S河本①、L伊藤③。
相手の攻撃によって1-4とリードを広げられた状態でスタートすします。扇谷が序盤からクイックに積極的に入り、谷島主将の移動攻撃が決まるなどして流れを掴み、7-8まで追いつきます。中盤、エドックポロのスパイクから流れを掴んで4連続得点12-10と逆転。終盤、土橋のサーブから佐村のスパイク、河本のブロックポイントなどにより再び流れを掴み20-15。谷島主将のスパイクが3本連続で決まるなどして3セット目も取り切ります。
<第4セット 21-25
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP土橋①、S河本①、L伊藤③。19-19で守備固め谷島→永井②。
スタートから扇谷のクイックが炸裂します。エドックポロ、佐村のスパイクで決定し、5-2とリードしたまま中盤へ。佐村の怒涛の3連続スパイク決定で流れを掴み9-3まで大差をつけます。しかし中盤、相手の攻撃や自分達のミスで流れを渡し、徐々に差を縮められて追いつかれ15-15。その後もエドックポロの高い打点からの鋭い攻撃で応戦しますが、相手の攻撃に押されてフルセットへ持ち込まれました。
<第5セット 15-12
スタメン=OHエドックポロ④-佐村③、MB谷島主将④-扇谷①、OP土橋①、S河本①、L伊藤③。5-6で守備固め谷島→永井②、10-9で戻す。10-9で守備固め扇谷→岸川③、11-10で戻す。
先制点は相手に取られたものの、すかさず扇谷のクイックで取り返し、2-3と必死に喰らいつきます。その後も河本の強気なトスワークやツーアタックでのポイントが功を奏しますが6-8で中盤を迎えます。エドックポロのダイナミックな攻撃でチームが勢い付き、連続得点を取って9-8と逆転。終盤、佐村、谷島主将らも奮闘し再び連続得点をとり、相手に粘られながらもそれ以上に粘りを見せ、激闘の末に勝ち切ることができました。
コートの内外一体で貪欲に戦った
「お互い決勝を懸けた戦いだからこそ、簡単に勝つことはできない。そして相手校の筑波は、個人の能力を最大限出してくる相手だからこそ、自分達は今までやってきた“繋がりを持ってチームで戦う”“どんなボールでも泥臭く粘って相手を翻弄する”ということをもう一度見直し、挑みました。試合の中でハプニングもあり、そこに左右されてしまった場面もありましたが、交代で入った選手、コートの中も外もチーム全員が一本に1点に常に貪欲に関わり続けたことが結果に繋がったと思います」(小原凜乃④)
以上