本学、男女とも不安な開幕
2025.04.12 更新
関東大学2025年度春季リーグ戦開幕
本学、男子は連敗、女子は1勝1敗
本学バレーボール部の2025年度は男子が2連敗、女子は1勝1敗でのスタートとなりました。選手10名の男子は3部転落の危機の中、予感的中の2連続完敗。肝心なところで凡ミスがでるなどチームとしての完成度も低く、試合ごとの成長が待たれます。一方、女子は連勝を疑わなかっただけに1敗の開幕は予想外。2戦を終えて全勝が東京女子体育大と日本体育大の2校で、本学はじめ8校が1勝1敗といきなり混戦模様とは言え、攻撃力が手薄になった本学としては、秋山美幸監督に代わって指揮を執る矢野美紀新監督(1988年卒)の采配が注目されます。戦いは始まったばかり。残り9試合、頑張れ! 青学! 熱い応援をお願いします。
連敗は予想通りでも内容は別
試合開始前、ネット挟んでのあいさつ(ネットの向こうが本学)
本学0(14-25,12-25,20-25)3慶応義塾大
<第1セット 14-25
スタメン=OH高宮④-森口主将④、MB北村②-S中村③、OH寄本④-桑原①、L嶋末②、安部④。(注)OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー,OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ。
新チームで迎える公式戦の初戦は、1年生の桑原をスターティングメンバーとして起用。高宮のサーブでゲームがスタートするが、初戦の緊張からか硬さが見られ、慶応に2ブレイクされ0-2。森口の器用なプレーで2点を返し2-2になる。2-5で桑原が相手ブロックからワンタッチを奪い、大学の試合で初得点して3-5。しかし、その後は慶応が得点を重ね5-12で本学1回目のタイムアウト。中盤以降は9-18と点差を離される。相手ミスで10-18とした後は慶応に5ブレイクされ10-23。点差を詰めることができず、このセットを落とした。
ブロックに飛ぶ森口永大主将(左)と北村一平
<第2セット 12-25
スタメン=OH高宮④-森口主将④、MB北村②-S中村③、OH寄本④-桑原①、L嶋末②、安部④。
慶応に連続得点を許し3-10と序盤から大きく離される。相手の高い平均身長のブロック、スパイクに苦しみ、2セット目も苦戦を強いられる。序盤に開いた点差を詰めることができず9-20で終盤を迎え、最後は森口のサーブミスで、セットも簡単に落とした。
<第3セット 20-25
スタメン=OH高宮④-森口主将④、MB北村②-S中村③、OH寄本④-桑原①、L嶋末②、安部④。8-12で桑原→松本①。
慶応の4点ブレイクでスタート。その後、森口のブロックアウトで1点目を決め、相手のスパイクミスでブレイクして2-4。その後はサイドアウトが続き8−12で中盤を迎えたところで、もう1人の1年生である松本が桑原と交代して大学デビューとなった。そこから試合の流れが変わり、9-13から本学がブレイクして11-13と2点差まで迫ったところで慶応がタイムアウトを取る。タイムアウト明け、中村のツーアタックで12-13としたが、17-24とマッチポイントを握られながら中村のサーブで3ブレイクし、20-24で慶応が再びタイムアウト。「もう1点の願い」は惜しくもサーブミスで敗戦となった。(渡邉しほ主務の報告から)
サーブや継なぎのミスをなくしたい
渡邉しほ主務「新チームで迎える最初の公式戦。中村がセッターに挑戦したり、新一年生が加入したりするなど青学としても挑戦のリーグ戦が開幕した。初戦から強敵とあたることとなり、やはり硬さが見られるものの、4年の森口・高宮、3年の中村がVリーグチーム、東京ヴェルディのインターン生として培った力でチームを牽引した。ただミスが全体として目立つので、サーブや継なぎのミス、そしてブロックを今後の課題として日々の練習で重点的に行い、試合を重ねるごとにチーム力を上げていきたい」
◇二人の1年生◇
8 桑原 岳汰 社会情報学部 173㌢ 305㌢ OH 鶴嶺高
12 松本 周朔 コミュニティ人間 183㌢ 320㌢ OH 農大二高
科学部
(注)2名とも一般入学。
その他の試合、
日本大3-0山梨大、山梨学院大3-1立正大、亜細亜大3-0国際武道大、大東文化大3-0明治学院大、中央学院大3-2立教大。
連続完敗も一歩一歩前へ進むぞ
▽第2日(4月13日・亜細亜大体育館)
本学(0-2)0(21-25,17-25,16-25)3大東文化大(2-0)
<第1セット 21-25
スタメン=OH高宮④-森口主将④、MB北村②-S中村③、OH寄本④-桑原①、L嶋末②、安部④。
第1戦に続き新1年生の桑原を先発起用。序盤は互いにブレイクが繰り返されるシーソーゲームが続いた。しかし、14-14以降大東文化に連続ブレイクを許し、本学につなぎのミスが出た14-17で本学1回目のタイムアウト。その後もネットタッチのミスと高さのある相手のブロックに太刀打ちできず、立ち直ることができなかったが、相手のミスを境に森口のサーブから相手を崩し、高宮のスパイクを中心に4連続ブレイクで2点差。しかし、この後は点差を縮められずセットを落とした。
<第2セット 17-25
スタメン=OH高宮④-森口主将④、MB北村②-S中村③、OH寄本④-桑原①、L嶋末②、安部④。15-21でリリーフサーバー北村→栗栖②、15-22で戻す。
今年度からセッターを務める中村のスパイクが決まって3-3。しかし、この後なかなかブレイクに持ち込めず、高宮がサーブミスをして8-12で1回目のタイムアウト。その後、寄本のスパイクが決まるも相手に3連続ブレイクされ、森口のスパイクで再びサイドアウトを取るが、さらに3連続ブレイクを許してしまう。それでも、森口のサービスエースが2本決まり、長く続いたラリーも取り切ってこのセット最長の4ブレイクで14-19になると大東文化大が1回目のタイムアウト。15-21で北村に代わり栗栖がリリーフサーバーとして出場するも4連続ブレイクされて、セットを落とした。
<第3セット 16-25
スタメン=OH高宮④-森口主将④、MB北村②-S中村③、OH寄本④-桑原①、L嶋末②、安部④。
序盤からサーブミスが目立った。また、高宮のスパイクが決まるも中村のドリブルもあって4-8。この試合、1年OH桑原のスパイクが初めて決まり、森口、寄本、高宮の攻撃を使い分け立て直しを図るが、やはり相手のブロックに翻弄され7-13で1回目のタイムアウト。後半は森口を中心に攻撃を続けたが、点差を縮められないまま敗戦した。(藤田志央マネージャーの報告から)
試行錯誤も青学らしい全員バレーで
藤田志央マネージャー「森口のサーブが好調だった試合だと思う。しかし、慶応大に続きブロックの強い相手だったので、サーブで乱したいところだがサーブミスが目立ち、かえって失点を生む展開が多く、ブレイクに持ち込むことができなかった。セットを重ねるごとにミスが増えてしまった点は特に改善していきたい。個人のミスを減らしていくのはもちろん、それをカバーできるよう繋ぎのミスやディグでのミスも減らし、チーム力を上げられるようゲーム形式の練習にも力を入れていきたいと思う。今季は前半戦から1年生のスタメン起用、大学からバレーボールに挑戦している栗栖を起用するなど、試行錯誤しながらスポーツ推薦ではなく一般の学生が多く所属する青学だ全員バレーで挑んでいく」
その他の試合、
日本大(2-0)3-0立正大(0-2)、山梨学院大(2-0)3-1国際武道大(0-2)、亜細亜大(2-0)3-0明治学院大(0-2)、中央学院大(2-0)2-0山梨大(0-2)、立教大(1-1)3-1慶応義塾大(1-1)。(注)カッコ内は通算成績。
以上
青学、どうした? 2連勝の予想が
矢野美紀新監督は席を立ち、不安そうに戦況を見つめる
2セット先取しながら逆転負け
[女子1部]▽第1日(4月12日、神奈川・小田原アリーナ)
本学2(25-23,22-25、25-21,17-25,10-15)3日本女子体育大
<第1セット 25-23
スタメン=OH 土橋②-佐藤①、MB 扇谷②-今沢①、OP 佐村主将④-S 河本②、L伊藤④。18-18で守備固め今沢→永井②。(注)OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ。
出だしは相手に先制を許すスタートを切りますが、土橋の緊張を断ち切る一撃で流れを呼び込みます。中盤は、今沢のブロード攻撃が火をつけ、4連続得点で17-15とリードを奪います。終盤は、20-20の緊迫した場面から扇谷の速攻、佐藤のスパイクで一気に突き放し、流れを渡さずセットを奪いました。
<第2セット 22-25
スタメン=OH 土橋②-佐藤①、MB 扇谷②-今沢①、OP 佐村主将④-S 河本②、L伊藤④。17-18で佐藤→松本②、21-22で戻す。22-24で2枚替え佐村主将→木原④、河本→飯田①。
河本のサービスエースで先制点を取ります。中盤は佐村主将の意地のスパイクが決まり、19-19と同点に持ち込みますが、終盤で相手に4連続ポイントを許し、流れを止めることができずセットを落としました。
<第3セット 25-21
スタメン=OH 土橋②-佐藤①、MB 扇谷②-今沢①、OP 佐村主将④-S 河本②、L伊藤④。4-5で今沢→奥山④、23-21で守備固め扇谷→永井②。
出だしは扇谷の速攻や佐藤のスパイクで2-0と好スタートを切ります。中盤で奥山の高さのある攻撃や佐藤のサーブポイントで9-6とリードを広げました。終盤も相手に流れを渡すことなく佐村や佐藤の攻撃で突き放し、セットを取りました。
<第4セット 17-25
スタメン=OH 土橋②-佐藤①、MB 奥山④-扇谷②、OP 佐村主将④-S 河本②、L伊藤④。3-7で河本→飯田①、14-20で戻す。
序盤に相手のブロックアウトが続き、2-5でスタートします。奥山の長いコースへの速攻、飯田のツーアタックで得点しますが、12-15とリードを許したまま終盤へ。その後、6連続失点して、15-23。奥山のブロックアウトなどで得点を重ねるも、セットを落としてしまいました。
<第5セット 10-15
スタメン=OH 土橋②-佐藤①、MB 奥山④-今沢①、OP 佐村主将④-S 飯田①、L伊藤④。10-14で今沢→扇谷②。
奥山の速攻が決まり、幸先の良いスタートを切ります。しかし中盤、相手のブロックアウトに対応しきれず、7-12とリードを広げられてしまいます。終盤には佐村主将や佐藤のスパイクで巻き返しを図るものの、流れを引き寄せるには至らず、2025年度のスタートゲームを落とました。(藤森こころ主務の報告から)
未完成チーム、これから成長を
藤森こころ主務「2025年度初戦にフルセットで負けてしまったことは、大変悔しかったです。相手に大量の連続点を与え、さらにはプレーの精度や大事な場面での決定打が出せなかったことが敗因として挙げられると思います。しかし、粘りの部分では、練習してきたところが出せた場面もあります。これら、良い部分と改善しなければいけない部分をしっかり練習をしていきたいです。まだまだ未完成なチームであるからこそ、これからのリーグ戦を通して、成長していきたいです」
◇4人の1年生◇
背番号 氏名 学部 身長 最高到達点 ポジション 出身校
19 飯田 遥香 教育学部 171㌢ 282㌢ S 駿台学園高=ス
20 久米美唯奈 総合文化政策学部 175㌢ 290㌢ O 下北沢成徳高=特
23 今沢せりな 法学部 171㌢ 287㌢ OH 小石川淑徳学園高
=特
24 佐藤 侑音 文学部 172㌢ 290㌢ OH 西彼杵高=特
(注)特=特別強化指定枠、ス=スポーツに優れた者推薦。
その他の試合、
筑波大3-0敬愛大、日本体育大3-2東海大、明海大3-1順天堂大、日本大3-0嘉悦大、東京女子体育大3-2桜美林大。
この試合 3-0で勝たなきゃネ
▽第2日(4月13日、神奈川・小田原アリーナ)
本学(1-1)3(25-19,20-25,27-25、25-17)1敬愛大
<第1セット 25-19
スタメン=OH 土橋②-佐藤①、MB 今沢①-扇谷②、OP 佐村主将④-S 河本②、L 伊藤④。16-10で2枚替え佐村→松本②、河本→飯田①、20-16で戻す。19-13で守備固め今沢→永井③、23-18で戻す。(注)OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカーOP=オポジット、S=セッター、L=リベロ。
序盤はお互いに譲らぬ攻防が続きます。途中、今沢のブロックアウトや土橋の穴を突いたスパイクでブレイクを重ね、10-6とリードを広げます。中盤も伊藤を中心に拾って繋ぎ、要所でスパイカーが得点を重ね15-9でリードを保ちます。今沢のクイックや2枚替えで入った松本が得点を重ね、セットを先取しました。
<第2セット 20-25
スタメン=OH 土橋②-佐藤①、MB 今沢①-扇谷②、OP 佐村④―S 河本②、L 伊藤④。14-20で今沢→奥山④。18-22で佐藤→鷲谷④。
出だしは、3-5とリードを許しますが、土橋のフェイント、河本のツーアタック、扇谷のブロックポイントで8-10と詰め寄ります。それでも相手の攻撃に苦しめられ、連続点を許し、17-22。佐村主将の鋭いスパイクや、途中出場の鷲谷もブロックアウトなどで食らいつきますが、相手の攻撃を封じることができず、セットを落とします。
第3セットからコートに入り流れを変えたMB奥山日香里
スタメン=OH 土橋②-佐藤①、MB 奥山④-扇谷②、OP 佐村④-S 飯田①、L 伊藤④。17-17で2枚替え佐村→松本②、飯田→河本②、20-20で戻す。21-21で佐藤→西澤③。
序盤、土橋のフェイントや奥山のブロックポイントで9-5と点差を広げ、さらに飯田の強気のツーアタックで流れを引き寄せ4連続得点して14-5。しかし、途中ミスが重なり6点連続失点を許して16-14と詰め寄られます。終盤、24-24と接戦になりますが、最後は奥山のブロックで相手を追い詰め、セットを取りました。
<第4セット 25-17
スタメン=OH 土橋②-佐藤①、MB 奥山④-扇谷②、OP 佐村主将④-S 飯田①、L 伊藤④。20-14で2枚替え佐村→松本②、飯田→河本②。24-17で守備固め奥山→永井③。
序盤から6-7と拮抗します。その中、飯田のブロックポイントを皮切りに5連続得点。その後も土橋の華麗なスパイクや飯田の力強いサービスエースで18-10と点差を離します。終盤には、2枚替えでコートインした河本がスパイカー陣を操り確実に得点を重ね、2025年度1勝目を挙げました。(藤森こころ主務の報告から)
負け引きずらず勝ち切れた
藤森こころ主務「昨日の敗戦を引きずらず、切り替えて勝ち切れたことは、これからの自信になると思います。しかし、ゲーム内容を振り返るとまだまだ自分達の力が出し切れませんでした。練習で詰め切れなかった部分が、すべて出てしまったと感じる試合展開となりました。チームとしても個人としても、上手くいかない状況に出くわしたときにしっかり向き合い、解決法を各々がしっかり理解し、実行する力をつけていきたいです。今週の練習では、1敗した悔しさを忘れずに、来週は連勝できる準備を全員でしてきます」
その他の試合、
東海大(1-1)3-2筑波大(1-1)、日本体育大(0-2)3-0明海大(1-1)、東京女子体育大(2-0)3-0日本女子体育大(1-1)、順天堂大(1-1)3-1嘉悦大(0-2)、桜美林大(1-1)3-1日本大(1-1)。(注)カッコ内は通算成績。
以上