本学女子、ベスト8止まり
2025.05.04 更新
本学女子、金蘭会高に敗れ4強ならず
第73回黒鷲旗全日本選抜大会
本学女子はベスト4ならず。今年で第73回目を迎える黒鷲旗全日本バレーボール選抜大会は5月3日、Vリーグ、クラブチーム、大学、高校の各カテゴリーから男女各12チームが参加してAsueアリーナ大阪(大阪市中央体育館)で開幕。本学女子はグループ戦でVリーグ2チームと対戦して1勝1敗、セット率で4日の準々決勝戦に進みましたが、金蘭会高校(大阪)に0-3で敗れました。優勝は男子が早稲田大で3-1で富士通カワサキレッドスピリッツを、女子は筑波大が3-0でプレス浜松(リーグ)をそれぞれ下して共に初優勝しました。
1952年にスタートした黒鷲旗はバレーボールの普及と競技力向上を目的に、トップチームに加えてクラブ、高校、大学のチームも参加し長年にわたって開催されてきました。しかし、今大会の開催時期とトップチーム(SVリーグ)のスケジュールが重なり、出場が困難となったことなどからSVリーグは不参加、今回が現行形式で行われる最後の大会となりました。
Vリーグ勢とは1勝1敗で決勝Tへ
ベスト8を決めてセッターの河本と笑顔を交わす佐村主将
[本学女子の戦績]
▽グループ戦第1試合(5月3日・Asueアリーナ大阪)
本学2(25-15,25-20)0福岡ギラソール(Vリーグ)
<第1セット 25-15
スタメン=OH 土橋②―佐村主将④、MB 今沢①―扇谷②、OP 佐藤①―S 河本②、L伊藤④。3-2でレフトとして交代で佐村→西澤③。
(注)OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ。
出だしは、土橋や佐村の緊張を断ち切るようなスパイクで先制し4-2でスタート。中盤も河本の巧みなトス回しでスパイカーの攻撃が効果的に決まり、17-12とリードを広げます。終盤で今沢の速い攻撃や土橋の相手を翻弄するスパイクで連続得点を重ね、最後は佐藤の鋭いスパイクが決まりセットを取りました。
<第2セット 25-20
スタメン=OH 土橋②―西澤③、MB 奥山④―中田③、OP 佐藤①―S 河本②、L伊藤④。
16-14で2枚替え佐藤→飯田①、河本→松本②、24-18で戻す。21-17で守備固め奥山→永井③。
自分たちからミスを出してしまい、リズムが掴めず1-4。相手のブロックを利用した攻撃に苦しめられ拮抗した場面が続きますが、要所で土橋の鋭いスパイクやサーブポイントが決まり17-16で終盤を迎えます。土橋の穴をつく攻撃や松本の豪快なスパイクなどで連続得点を奪うなどしてセットを取りました。(藤森こころ主務の報告から)
勝負所でこそ粘りを発揮しないと
藤森こころ主務「自分たちが大切にしている“粘り”の部分が大事な場面で出しきれないという課題が残りました。しかし、ベンチメンバーのほとんどが交代で出場し、その中でも勝ち切ることができたという面では確実に自信につながりました。結果だけでなく内容にしっかりこだわり、“誰が出ても青学バレーを体現できる”という選手層の厚いチーム作りにこだわっていきたいと思います。今大会は大学を代表して出場している分、試合に参加させていただけることに感謝して、残りの試合も“総力戦”で勝ち切り、春季リーグにも繋げられるように残りの試合も戦っていきたいと思います」
皇后杯で負けている相手だけに
▽グループ戦第2試合(5月3日・Asueアリーナ大阪)
本学0(31-33,23-25)2フォレストリーヴス熊本(Vリーグ)
<第1セット 31-33
スタメン=OH 土橋②―佐村主将④、MB 今沢①―扇谷②、OP 佐藤①―S 河本②、L伊藤④。
相手のブロックアウトポイントにより5連続失点でいきなり2-6。途中、2点差まで追いつめる場面もありましたが、11-16で勝負どころへ。土橋のキレのあるスパイクで、4連続得点をし、17-19。その後も、土橋が踏ん張って22-23と双方とも譲らない戦いが繰り広げデユ―ス。31-31まで粘りますが、相手の鋭いスパイクを受けてセットを落としました。
<第2セット 23-25
スタメン=OH 土橋②―佐村主将④、MB 今沢①―扇谷②、OP 佐藤①―S 河本②、L伊藤④。16-18で佐藤→松本②、20-22で戻す。19-20で守備固め扇谷→永井③、23-24で戻す。
序盤から今沢の鋭いスパイクや、土橋の相手を翻弄するフェイントが決まりますが、相手の粘りもあり10-11と拮抗します。シーソーゲームは続き、今沢のスピードのある攻撃や、佐村の足の長いスパイクで踏ん張って19-20で終盤へ。佐村の気迫のこもったスパイクや、河本のブロックなどで粘りましたが、最後までブレイクが取れずにストレートで敗れました。(藤森こころ主務の報告から)
接戦を勝ち切るための練習を
藤森こころ主務「去年の皇后杯でも対戦した相手でした。序盤から、去年も苦しめられて相手の粘りで圧をかけられ、またテクニックのあるスパイクを多く決められ、自分たちのやりたいバレーを引き出すことに苦戦をしました。その結果、相手に流れを渡してしまう場面が多くなってしまいました。しかし、相手に負けない粘りを出すこともでき、ミドルの決定打を増やすこともできました。この良さをさらに磨きながら終盤、接戦になっても勝ち切ることができる練習を積み重ねていきたいです」
春高4強の金蘭会にストレート負け
▽準々決勝戦(5月4日・Asueアリーナ大阪)
本学0(23-25,23-25,22-25)3金蘭会高(大阪)
金蘭会高に苦戦。セット間にアドバイスする矢野監督(右端)
<第1セット 23-25
スタメン=OH土橋②―佐村主将④、MB今沢①―扇谷②、OP佐藤①―S河本②、L伊藤④。18-21で守備固め今沢→永井③。
序盤は相手の高さに対応することができず、5-10と苦しいスタートとなります。8-13で河本のサーブから相手を乱し、土橋、扇谷らが相手の隙をつくスパイクで4連続得点して1点差。終盤に入っても逆転どころか点差が縮まらない中、18-21で途中交代した永井がサービスエースを決めるなど粘りを見せましたが、セットを落としました。
<第2セット 23-25
スタメン=OH土橋②―佐村主将④、MB今沢①―扇谷②、OP佐藤①―S河本②、L伊藤④。ミドルとして4-6で今沢→奥山④。
終始、どちらも譲らぬ展開になります。18-20の追いかける場面では、佐村主将の緩急をつけた攻撃や佐藤のサーブポイントで4連続得点。22-20としました。が、相手のサーブやスパイクに乱され、最後は自分たちのミスが続き、逆転されてセットを落としました。
<第3セット 22-25
スタメン=OH土橋②―佐村主将④、MB今沢①―扇谷②、OP佐藤①―S河本②、L伊藤④。15-17で守備固め扇谷→永井③。19-20で2枚替え河本→松本②。佐藤→飯田①、19-23で戻す。(藤森こころ主務の報告から)
土橋のブロックを利用した攻撃で先制点を取りますが、相手の高さのあるスパイクやサーブで崩されて4-8。その後、佐村主将の気迫あるスパイクにより反撃し、12-12と並ぶと河本の相手の隙をつくツーアタックも決まって12-13と逆転しましたが、要所でのブロックミスなど自分たちのミスが響き、0-3で敗戦しました。(藤森こころ主務の報告から)
出だしの連続失点、勝負所で響く
藤森こころ主務「この試合、相手の高さやパワーに力負けして受け身になってしまった部分や出だしの連続失点が勝負所で響き、勝ちきれないことが課題として挙げられました。また、敗戦という結果にはなったものの、試合内容を振り返るとすべてが否定されるものではなく、途中出場した選手が流れを変えるプレーを見せ、ブロックタッチから得点に繋がるといった、自分たちが目指す形が随所に見られる場面もありました。しかし、例えいいところがあったとしても、勝ち切れなくては意味がありません。そのために、日々の練習では、出だしを取り切ることやチームでの会話を大切にしていきます。この大会で得た課題や手応えをリーグ戦で活かしていけるように今後も精進してまいります」
以上